録音環境及び防音室を作る際に考えたいこと②【遮音編】

録音環境を構築する際考えたいことについての続きです。

前回では静音の重要性について書きましたが、今回はそのための遮音について書いていきたいと思います。

前回の記事を読んでいない方はそちらから読み進めることをオススメします。

録音環境及び防音室を作る際に考えたいこと①【静音編】

2019年8月4日

遮音とは?なぜ必要なの?

遮音とは音の伝播を遮断することです。外部から内部へ、または内部から外部へ音が漏れないようにすることを指します。

前回の静音についての記事でも書きましたが、レコーディングでは不要な音が極力混ざらないようにするため、静かな環境が必要です。

レコーディングの際にしっかり遮音することによって、外部からの騒音から隔離し、不要な音が混ざる要因を減らすことができます。

また、遮音性が高いということはレコーディングで発生した音が外部へ漏れることを防ぎます。遮音が正確に行われていないと録音が無駄になったり、近隣からクレームが来てしまったりしまいます。

そのため、遮音は快適な録音環境を構築するには必要不可欠であり、スムーズに作業を行う上で重要なポイントになるのです。

遮音するにはどうしたらいいか

音は振動のため空気中と固体どちらも伝わっていきます。

空気中の場合、隙間があるとそこから音が漏れてしまうため、隙間がある場合はまずそこから塞ぎましょう。

個体の場合はその物体自体が振動するか、空気中から伝播した音によって振動することによって再び音の発生源となります。

例えば、隣の部屋で鳴ってるスピーカーの音が漏れてこちらに聞こえてくる、などです。順番としては下記のような感じ。

スピーカー(固体の振動)→隣室の空気中→壁(固体中の振動)→自室の空気中 

固体なら等しく振動するかと言うとそうではありません。具体的に言うと重い物体ほど振動しにくいため、音を伝えにくくなります。

つまり遮音性能を高めたければ、隙間を埋め、重量のある物質を材料にすることがコツとなります。

遮音効果を高めるには

同じ材料でも、遮音の仕方によってどれだけ遮音できるかは異なります。

10cmの壁があったとして、厚さを倍の20cmにしたとしても遮音性能は倍になるわけではないのです。もちろん多少は性能があがりますが、著しい効果は得られません。

しかし壁と壁を適切に離す(振動を絶縁する)ことによって遮音性能を高めることができます。

また、遮音は質量と周波数の積に比例する特性がありますので、低音より高音のほうが遮音しやすいと言えます。

代表的な建材

建材にも様々な種類がありますが、代表的なのはコンクリートです。

鉄筋コンクリートは隙間を少なく施工できるので、木造に比べ遮音性能に優れています。

その他にも内装壁や天井などに使う建材の代表的なもので、石膏ボード、パーティクルボード、鉛で作られた制振シート、などがありますがそれぞれ違った特性を持っており、複合させるのが一般的です。

これらの建材を使い分けることによって、用途に併せて最適な遮音構造を作ることが可能です。

遮音の延長で吸音材というものもありますが、こちらは「音場」の構築に近いかなと思うのでそちらで解説したいと思います。

音場については以下の記事に書いてありますので、引き続き読んでいただけると嬉しいです。

録音環境及び防音室を作る際に考えたいこと③【音場編】

2019年8月6日

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